盛岡中央は、昨秋は地区予選敗退、今春は県大会2回戦敗退と、目立った実績は残せていませんが、戦力はシード校に全く劣っていません。
ポテンシャルの高い選手を揃え、頂点に駆け上がる力を十分に持っているチームとみて、今回の紹介となりました。

投手陣は、完投能力のある左右2枚看板で勝負となるでしょう。
赤坂真彦投手は、オーソドックスでバランスの良いフォームから、伸びのある速球とキレの良い変化球をコーナーに投げ分ける右上手。
力感はやや物足りませんが、変化球でストライクを容易に取れる安定感が光ります。
フィールディングが軽快で、野球センスの高さを感じさせる投手です。
千葉甲子郎投手は、安定した重心から、腕をコンパクトに振って伸びのある速球と鋭い変化球を投げる左上手。
力投型なので、力んでボールの抑えが効かない場面も見られますが、ボールの質は良く、要所で三振を取れる本格派タイプですね。
打線は、細かいことを抜きにした破壊力で得点をもぎ取るストロングスタイルです。

その辺の精度が最大の課題ですが、波に乗った時の得点力は他チームにとっては脅威でしょう。
越田利信選手は、パワーとスピードを兼ね備え、抜群のスイングスピードで鋭い打球を連発する強打者です。
非常に野球センスの高い好選手ですね。
橋本北斗選手は、いかにもパワーのありそうなガッチリとした体格から、力感たっぷりのスイングで長打を放つ強打者。
好不調の波はあるものの、走者を溜めた状態では迎えたくない長距離砲です。
八重樫大地選手は、腕力が相当強そうで、難しいボールも強引に長打できる押しの強さを感じさせる強打者ですね。
守備は、全体的な野手の動きに問題は感じないものの、ミスが連鎖する傾向があり、余計な失点を与えがちなのが課題ですが、センスの良い選手が多く、夏へ向けて急ピッチに仕上がっていますので、それほど心配はしていません。
阿部裕次郎捕手は、ずば抜けた強肩が魅力です。

送球精度が高まれば、容易には盗塁を許さないでしょう。
キャッチングやリードもまだまだ荒削りな感じですが、磨けば光るポテンシャル十分の好素材とみます。
越田利信二塁手は、すばしっこさが売り物ではありませんが、打球への体の寄せ方が巧みで、熟練した動きを見せる大型野手です。
盛岡中央は、新チーム結成以降、前評判の高さに対し、いまひとつ球運をつかめずに大ブレークを果たせていない感じです。
実力を十分に蓄えた今夏は、球運をつかむ番。
2度目の甲子園出場を射程にとらえていることは間違いないでしょう。

次回は宮古商。